円満な別れ

たくさんの人と出会ってきた分だけたくさんの人と別れてきた。どんな別れも基本的には悲しいものだ。相手に自分が必要ないとか、自分に相手が必要ないとか、捉えようによってはそんな風に感じる時もある。死などの避けようのない別れとは違う。

僕も最近とても大きな別れがあった。人生で2度目の大きな別れ。びっくりするくらい穏やかで冷静にきちんと受け入れることができた。それが正しいことであることも理解していた。例えていうなら乳歯がするりと抜け落ちるような別れ。

僕は罵られ、責められ、恨みつらみの言葉を、きっとそれでも本当に伝えたい気持ちの1/100くらいだろうけど、ささやかに伝えれた。それはまるで何かの儀式のように思えた。言葉の意味はもちろん理解できた。でも言葉はすぐに空に消えた。

最終的に別れがあるから出会わなかったほうがいいとは思わない。相手にいくら恨まれていたとしても僕はその人に感謝している。会わなかったほうが良かった、と思われているかもしれないが、僕はそう思ってはいない。

別れた相手の幸せは心の中でひっそりと願う。苦労してほしいわけでもないし、悲しい気持ちになってほしいわけでもない。それは遠い国の世界平和への願いに近い。僕には何もできないけれど、なるべく人間同士は傷つけあわずに生きていきたいし、それを望んでいる。ニュースも報道もされない国々の平和のようなものだ。

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