「目に見えないものは信じられない?」
そう聞かれたので、反射的に
「もちろん信じられるよ」
と答えた。
もちろん信じられる。
目に見えないものの存在ならば。
目に見えない何かが「ある」と感じることもあるし、
空気や風や音楽だって目に見えない。
目に見えないからといってないわけじゃない。
そういう意味では信じられる。
・・・と大体0.5秒くらいで考えている。
質問者はぼくの答えを聞くと不満足そうにため息をついてどこかに言ってしまった。
先生が出来の悪い生徒にうんざりするようなため息。
ぼくの0.5秒ほどの思考が相手に伝わるわけがない。
が、何も考えずに返事をしてしまった自分への照れくささもあって
そんな漠然とした質問を突然されても困るんだよな、とちょっと相手を批判したくなる気持ちになる。
その瞬間、立ち去った相手がこちらを振り向いた。
怒っているに見えた。
心が読まれているような気がする。
昔、人の心の読める兄と超能力を使える弟の映画があったな、と思う。
