古い平家に住む老夫婦は
昔から二人で散歩をするのが日課になっていて、
足の悪いおばあさんのペースに合わせて、
のんびりと歩いている姿を近所の人はほほえましく見ていた。
ふたりの顔や表情はとてもよく似ていて、
身長と髪型を取り換えてしまえば
見分けがつかないほどであった。
彼ら老夫婦は他の誰よりも早くこの地で暮らしていたから、
彼らの馴れ初めや、いつからここで暮らしているかなど知っているものはいない。
ふたりは会話することもなく、
たんたんと毎日決まった場所をただ歩くだけだった。
ふたりは同じ日に眠るように息を引き取った。
近所の人たちは二人のために穴を掘り
二人だけのお墓を作ってそこに供養した。
