食事をするのがつらいと思う時期がある。どういう周期でやってくるのか不明だが何を食べていても砂の味がする。口の中の唾液が全部吸い取られて、息苦しい気持ちになる。
初めてこの感覚を知ったのは小学校6年生の時のことだ。学校給食が食べられなくなる。わかめご飯は好きな献立だったのだが、ひとくちしか食べられず、担任の先生に残すことを注意された記憶がある。いつも珈琲のにおいがする20代後半の女性教師だったと記憶している。
子どものころは自分の身体の変調にうまく対応できずに苦しんでいたことを覚えている。食べられないことに不安や罪悪感を感じていた。大人になった今はおなかがすいたらそのうち食べればいい、程度のことで、食事を誰かに強制されることはないため気は楽だ。
そして実際に数日たてばたいていの場合は自然に腹が減るし、味覚も取り戻すことができる。疲れなのか、ストレスなのか以前は原因が気になってもいたが今となっては特に原因について思い悩むこともない。そういう時期があるだけ。バイオリズムみたいなものだと考えている。
自分の身体の変化に耳を傾けることは大切だと思うけれど、生きていれば好不調はどこにでも出てくる。継続的に具合が悪い場合を除いて僕はあまり気にしないように生きている。小さな波にいちいち右往左往できるほど繊細には生きられない。体調だけの話じゃないのかもしれないけれど。

